東スポを超える日本一のタブロイドを目指す!(笑)
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日中、日韓の歴史認識や領土問題をめぐる確執はまるでモグラたたきゲームです。
でも、ドイツは戦争犯罪を謝罪したが日本はしていなからだ、という意見に
私は疑いを持っている。外務省にもらった、日本の謝罪一覧の詳細なリストも
持っています。


では、なぜ同じ問題が繰り返されるのか。この問いの答えは、冷戦期にあります。
つまり、ほとんどの大きな問題の根源は冷戦初期、特に1951年に結ばれた
サンフランシスコ平和条約と旧日米安保条約に行き着く。東アジアの領土問題は
北方領土、竹島、尖閣諸島、台湾、南シナ海の諸島と五つ
ありますが、
これらはいずれもサンフランシスコ講和会議で検討されながら、冷戦によって
解決を阻まれました。


この平和条約によって日米関係は良好になり、戦後日本の繁栄が始まったのは
素晴らしいことです。だが、日本の植民地支配と戦争によって最も被害を受けたのは
米国ではない。韓国と中国なのです。にもかかわらず、両国は講和会議に出席して
いません。日本が関係の再構築を本当に必要にした国との正常化は何年も
待たなければなりませんでした。これは悲劇です。旧西独と違って、この間に
旧対戦国との対話はなく、歴史認識の違いも鮮明になったのです。


平和条約をきっかけに、日本は米国に全面的に依存する『サンフランシスコ・システム』
に組み込まれ、アジアから引き抜かれてしまった。それでも当時、例えば吉田茂首相が
戦中の行為について謝罪することはできたと思います。少なくとも米国が求めるべき
だった。そうすれば、韓国や中国との和解に向けた一歩を踏み出せたはずです。
しかし、朝鮮戦争がすでに始まっており、米国にとっては、日本が『味方』、
中国は『平和に対する敵』という構図に変わった。第2次世界大戦が終わってから
6年しか経っていないというのに。だから米国は戦中の話に触れなくなりました。
韓国や中国が受けた被害についても発言しなくなる。慰安婦問題や731部隊は、
東京裁判でも判断されていません
。それがゆえ、日本も自らの行為に向き合うことが
できず、未解決の課題が今に残ってしまいました。


それぞれに理由は異なりますが、竹島の場合、米国は意図的に平和条約で領有権を
あいまいにしました
。過去にさかのぼって調べると、これはかなり複雑な問題であり、
日本が言う『明確に固有の領土』というほど簡単な話ではありません。
国内政治も大きな要因として絡んできます。韓国はナショナリズムの後押しで、
領有権を強く主張する選択をしましたが、何年も解決されていなかった問題について、
日韓双方の国内であえて主張する勢力が出てきたと言えます。


尖閣諸島についても、中国側は講和会議当時、領有権の主張をしていますが、
米国は無視しました
。現在の中国は国内にいくつも問題や矛盾を抱えており、
怒りや不満の矛先を日本に向けさせるよう領土問題を利用したのは明らかです。
ただ、尖閣についての主張は荒唐無稽とまではいえません。
また、あえて中国を刺激した勢力が日本側にもいます。


ただ、どちらも51年に解決されるべき問題だったのです。何の変化もなく、
60年が経っていることがおかしいのです。北方領土についても、50年代に
重光葵元外相が旧ソ連と交渉し、2島返還で合意に至る可能性があった。
しかし、米国が『ソ連と合意すれば、沖縄返還の必要性を認めない』と脅し
(注:ダレスの脅し)、機会は失われます
。米国に従属したため、日本が
戦後の問題を解決できなかった例がここにもあります。


ジョン・ダワー(米国の歴史家。マサチューセッツ工科大名誉教授。
「敗北を抱きしめて」でピュリツァー賞)

※2012.10.30朝日新聞朝刊
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